Blue Bottle Coffee ブルーボトルコーヒー
- 〒135-0023 東京都江東区平野1-4-8
- 店舗面積 60㎡(カフェエリア)
- 181㎡(焙煎エリア)
- 年中無休
- 営業時間 午前8時~午後7時
- アメリカ西海岸より日本初上陸
- 1号店(焙煎所併設)2015年2月6日オープン
https://bluebottlecoffee.jp/cafes/kiyosumi
https://www.facebook.com/pages/Blue-Bottle-Coffee-Japan/658033080899531
清澄白河を一号店に選んだ理由は、アメリカの本社があるカリフォルニア州オークランドの環境に似ているから。
街に惹かれ、数ある候補地の中からこの土地を選びました。
清澄白河ロースタリー&カフェは、海外各地から届いた豆が積み上がった倉庫の中で、大きな焙煎機で煎られる豆を見ながら、バリスタたちが入れるコーヒーを飲める場所。
ぜひ、体感しにいらしてください。
https://bluebottlecoffee.jp/cafes/kiyosumi/
コーヒー界のアップル"米ブルーボトル"、日本に初出店
"ロースタリー(焙煎(ばいせん)所)"を併設し、こだわりの豆でいれたてのコーヒーを提供するカフェが続々と登場している。2月6日には、米グーグルなどIT企業も出資する米国で人気のブルーボトルコーヒーが東京・清澄白河にオープンする。コーヒーチェーン世界最大手の米スターバックスも昨年末、シアトルに巨大な焙煎所併設カフェを設置し、アジアへの展開も視野に入れる。コンビニエンスストアが提供するコーヒーがヒットするなど、市場が拡大する日本でも新たな流れとなる可能性がありそうだ。
◆グーグルが出資
「日本の喫茶文化に魅了されながら発展してきたブルーボトルコーヒーにとって、日本進出は非常に大きな意味を持つ」
2月6日に焙煎所を併設した「清澄白河ロースタリー&カフェ」を3月7日には東京・南青山にもカフェを出店するブルーボトルコーヒー(米カリフォルニア州オークランド)のジェームス・フリーマン社長は進出にあたり、そうメッセージを発した。
ブルーボトルコーヒーは、2002年に設立され、現在サンフランシスコ、ニューヨーク、ロサンゼルスで14店舗を展開する。生産地域や生産方法を限定したシングルオリジンといわれる豆などを世界中から厳選。それをカフェに併設した焙煎所で専門家が焙煎する。焙煎後、48時間以内の新鮮なコーヒーをカフェで客に提供するというこだわりぶりだ。
フリーマン社長は、自家焙煎コーヒーやくつろげる空間の提供など、かつての日本では一般的だったいわゆる"喫茶店"文化に触発されたという。スターバックスに代表される大規模チェーンとは対照的な取り組みの"サードウエーブ(第三の波)"コーヒーの代表格として注目度が高まった。
グーグルの投資専門会社のほか、名だたる米IT大手のトップや創業者らが出資。その世界観は「コーヒー業界のアップル」とも表現され、日本でも人気となりそうだ。
これに先立つ昨年夏には、同じ清澄白河にニュージーランド・オークランドが発祥で、オセアニアで代表的なコーヒーブランドとなったオールプレス・エスプレッソが、シドニーやロンドンなどに次ぐ旗艦店「東京ロースタリー&カフェ」を開設した
同社は直営カフェチェーンを展開するのではなく、カフェやレストランに焙煎した豆を卸すとともに、焙煎機の提供やコーヒーの提供方法などを含めたコンサルティングを行う。自身も25年間、ニュージーランドで関連事業を展開していたというオールプレス・エスプレッソ・ジャパンの原瀬輝久社長は「既に30店近くに提供している。コーヒーの基本はエスプレッソであり、この文化を東京で広めたい」と語る。
◆差別化競争が激化
原瀬社長は、清澄白河に出店した理由について、「周辺に公園やギャラリーがあり、若いオピニオンリーダーが多い」と指摘する。国内事業者も含めて清澄白河周辺には焙煎所を併設したカフェが相次いで登場しており、コーヒーの街としての様相も呈してきた。
サードウエーブの台頭に刺激される格好で、最大手スターバックスも昨年12月、創業の地シアトルで巨大な焙煎所を併設した新たなカフェ「スターバックス・リザーブ ロースタリー・アンド・テイスティングルーム」を開設した。
凝った設備は映画のセットのようで、米報道によるとスターバックスのハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)は「映画『チャーリーとチョコレート工場』に出てくる夢のような工場」と表現したという。
まだシアトル1店舗だが、今後、アジアを含め世界に展開する見通し。日本への上陸は「現時点で予定はない」(スターバックスコーヒー・ジャパン広報)というが、期待は高まる。
国内コーヒー市場は、かつての喫茶店が減る一方、スターバックスなどのコーヒーチェーンが急増。ここ1~2年はコンビニコーヒーが爆発的にヒットしたことで市場は拡大傾向となっており、13年に続き、14年も国内消費量は過去最高を更新する見通しだ。
コーヒーがますます身近になるにつれ、味にこだわる人も増加。ブルーボトルなどがどこまで日本で事業を拡大できるかは未知数だが、海外勢の攻勢に、日本の大手チェーンやコーヒー卸売り事業者、コンビニも含めた差別化競争がさらに激化することも予想される。(池誠二郎)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150206-00000506-biz_fsi-nb&p=1
ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)とは
「サードウェーブの代表格」「コーヒー界のアップル」まさにその通り。
ブルーボトルコーヒー創業者ジェームス・フリーマン(James Freeman)氏は、30代前半の頃からコーヒーに興味を持ち、自身で買い付けに行き選んだ、オーガニック・フェアトレードの豆を自宅のオーブンで自家焙煎していたそうです。当時はプロのクラリネット奏者でありながら、演奏旅行中も自分で焙煎した豆と手挽きミル、フレンチプレスを持ち運んでいたというエピソードは、現在のブルーボトルコーヒーの"こだわり"の原点といえるのではないでしょうか。
2002年8月、彼は音楽家の道を諦め、趣味だったコーヒー焙煎をビジネスとしてスタートすることを決意しました。その頃の流行は"苦味の強い深煎り"でしたが、彼は"浅煎りの明るい酸味"を持つコーヒー豆をガレージで焙煎し、サンフランシスコの対岸にある港町オークランドのファーマーズ・マーケットで販売。これこそが、ブルーボトルが生み出した「マイクロ・ブリュー・コーヒー(一杯一杯丁寧にいれた薫り高いコーヒー)」の誕生であり、こだわりの豆をこだわりの方法でつくり、大量消費、大量流通とは一線を画した、持続可能でアースフレンドリーなコーヒーを特徴とするサードウェーブのはじまりです。
その後は、サンフランシスコのヘイズバレー(Hayes Valley)にキオスクタイプの小さなブルーボトルコーヒーショップをオープン。「本当に美味しいコーヒー」の評判はすぐに広まり、現在はサンフランシスコ周辺に7店舗、ニューヨークに6店舗、ロサンゼルスに2店舗。そして2015年には、日本進出が決定しています。
ブルーボトルコーヒーは、「焙煎してから48時間以内の豆しか提供しない」などのコーヒーへのこだわりはもちろん、ビジネス面でもニューウェーブを生み出しています。それは、"郊外の焙煎所と街の中心部のカフェ"という出店スタイルをサンフランシスコとニューヨークで実現させている点です。またベンチャー企業が投資するトレンドや、多くの有名人からの出資も得ています。このような「ビジネスモデルの成功」や「ガレージからのスタート」「周りに流されることのない信念」などから、私たちはAppleの創業者スティーブ・ジョブス(Steve Jobs)氏を連想してしまうのかもしれません。
ブルーボトルコーヒー日本進出のニュースだけで、オープン前から期待の声が広がる理由は何なのでしょうか。それは、日本との関係が深いからだといえます。多くの雑誌やインタビュー記事などでも掲載されている通り、ジェームス・フリーマン氏は、渋谷にある喫茶店「茶亭 羽富」で出会ったコーヒーを「人生を変える1杯」だったと話しています。「1杯ずつ丁寧に淹れる」その日本特有の思いや方法をブルーボトルコーヒーにも取り入れたことがサードウェーブ発祥に大きな影響を与えといえるのではないでしょうか。
ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)の特徴は?
シンプルでどこかホッとする"青いボトル"が、トレードマークのブルーボトルコーヒーは、その店名にも由来があるそうです。
1600年代、中央ヨーロッパ。トルコ軍がオーストリアの首都ウィーンから引き揚げる時に、コーヒー豆の入った袋を残していき、そのコーヒーに目をつけた兵士、コルシツキーが中央ヨーロッパ初のコーヒーショップをウィーンに開店。その店の名前が『Blue Bottle』だったという実話とのこと。ジェームス・フリーマン氏は、そのロマンあふれるストーリーにときめき、ひらめいたそうです。(SWEETS SHOP and COFFEE SHOPより)
"青いボトル"のロゴをはじめ、店内のあちらこちらに貼られている、ハンドライティングの文字やイラストにもこだわり、どこかアットホームで落ち着くカフェをつくりだしています。
コーヒーに対するこだわりを守り続けていること以外にも、「提供する場所や空間つくり」に力をいれていることが、大きな特徴と言えます。丁寧なコーヒーとゆったりとした空間がマッチするからこそ、人々が自然に集まるのです。
大衆が当たり前にコーヒーを飲めるようになって、日本では喫茶店文化がスタートしたファーストウェーブ(19世紀後半?1960年代)から、スターバックスの登場で爆発的なブームを巻き起こしたセカンドウェーブ(1960年代?2000年頃)があったからこそ生まれた、「味にも場所」にも注力したサードウェーブコーヒーカルチャー。それにプラスして「日本とアメリカ」という国を超えた融合を大切にしたジェームス・フリーマン氏だからこそ、ブルーボトルコーヒーという新たな流行をつくれたのではないでしょうか。
そして今後は、『Nobody loves your coffee more than you do』つまり、『自分で淹れたコーヒーが1番美味しい』と伝えるジェームス・フリーマン氏やブルーボトルコーヒー Japanの石渡康嗣氏をはじめ、最近注目されているカッピングや淹れ方セミナーなど、自ら知識を身に付け、楽しみ、最高の一杯を淹れる‥
そんなニューウェーブが巻き起こるのも近いかもしれません。
ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)の店舗展開って
地域に合わせてローカライズするって本当?
「街を歩き、ロケーションや建物をみて、コーヒーを楽しむ場所をイメージする」―ブルーボトルコーヒーの各店舗に個性があるのは、ジェームス・フリーマン氏の"コーヒーそのものとそれを取り囲むコーヒー体験をつくること"への思いが表現されている気がします。
国や地域によって気候も空気も水も違い、また人々の生活パターンや、求めるものも異なる中で、ブルーボトルコーヒーの哲学のもとに、"そこでしか味わえない特別で最高の一杯"をつくるためには、地域に合わせたローカライズ店舗にすることがとても重要になってきます。
イートインスペースが造られ、朝食も食べられるMint Plaza店や、手軽に買えるカウンターのみのKiosk店、陶器メーカーHeath Ceramics(ヒース・セラミックス)とのコラボが楽しめるHeath店、さらに最新店舗であるW.C.モース店にはブルーボトルコーヒーの美学と哲学が詰まっているとのこと。
日本第1号店がなぜ清澄白河に選ばれたのか、実際に店に行って感じてみたいです。
なんで日本に進出したの?それもなんで清澄白河なの?
サンフランシスコ中心エリアの少し奥まった角に朝7時から『本当に美味しいコーヒー』を求めて多くの人が列をつくっている。
ここブルーボトルコーヒー Mint Plaza店では、"日本メーカーのタッグによるサイフォンバー"(ハリオHario製サイフォンメーカーとUCC製光サイフォン)をアメリカで初めて導入し、さらにオージOJI製のウォータードリッパーで"Kyoto Style Iced Coffee"という香り高い水出しコーヒーを提供しています。
ジェームス・フリーマン氏が、日本のコーヒー文化を愛し、彼のこだわりに大きな影響を与えたことが伝わってきます。
『コーヒー界のアップル』と呼ばれるブルーボトルコーヒーが、ついに2015年東京でのオープンを発表しました。
サンフランシスコ、ニューヨーク、ロサンゼルスに続く焙煎所立ち上げ"第4の都市""世界初の海外進出"になぜ東京を選んだのでしょうか?
それはまさに、ブルーボトルコーヒーが日本とアメリカの文化の往復の中で生まれたコーヒーだからだと石渡康嗣氏があるインタビューで答えています。ジェームス・フリーマン氏が日本の喫茶店文化に魅了され、それをアメリカらしく洗練し浸透させた『本当に美味しいコーヒー』を今度は日本で味わうことができるようになるのです。そして今後はさらに、日本のおもてなし「ホスピタリティ」と本国アメリカの技術や知識のタイムリーな融合が「サステナビリティ(=持続可能性)」を実現させていくのではないでしょうか。
ではなぜ東京第1号店が、"清澄白河"なのか?―このビッグニュースを聞いて、「えっ何線の駅だっけ?」「どこ?行ったことない。」そんな風に思った人も多かったのではないでしょうか。それまで東京のダウンタウンといえば、渋谷や新宿、六本木、銀座。コーヒースタンドもポップコーンもアイスクリームも激戦エリアはいつも同じ。しかし、「ブルーボトルコーヒー日本上陸@清澄白河」この事前情報だけで一気に"清澄白河"は有名になり、現在では、ALLPRESS ESPRESSOやThe Cream of Crop Coffeeなどコーヒーの町になりつつあります。
そんな新しい人の流れを生み出した"清澄白河"は、 静かで、道が広く、建物が高くなく、空気がゆったり流れていて、最もブルーボトルコーヒーらしい空気感があるとのこと。周りには清澄庭園や現代美術館。もちろん焙煎工場とカフェを並列できる土地があったことも選んだ理由として石渡康嗣氏は話しているそうです。
ただ日本に進出するのではなく、一番大切な思いとぶれない軸で『こだわりの一杯をこだわりの場所で』展開しようとしていることが感じられる。店舗数ではなく、消費量でもない、ただ『本当に美味しいコーヒー』を届けてくれる、そんなブルーボトルコーヒーのオープンが待ち遠しいです。
http://goodcoffee.me/features/blue-bottles-tokyo/
話題沸騰の「ブルーボトルコーヒー
ここ数年、「サードウェーブコーヒー」という言葉を耳にします。なにやら厳かな名前がついておりますが、要約すれば「もっとうまいコーヒーを飲もうじゃないか」という、シンプルで人間らしい現象だと言えます。
さて、その「波」のはじまりは、サンフランシスコの小さなガレージに創られた、ひとつの小さなコーヒーショップでした。その名も"Blue Bottle Coffee"。オーガニックで新鮮な豆、フェアトレードにこだわり、自家焙煎してから48時間以内に提供する。純粋に「おいしさ」を追求したコーヒーは、多くの人に支持され話題になり、世界中にその名前を響かせることになりました。そして今、サードウェーブという巨大な波となって、日本までやってきたわけです。
そのブルーボトルコーヒー"世界初の海外進出"として選ばれたのが、日本の清澄白河です。先日発表されて瞬く間にニュースが広まりました。が、どうして清澄白河だったのか? いったい誰がオーガナイズしているのか? 日本でどんな展開が行われるのか? いろいろ聞きたいことがあります。
というわけで、日本進出のキーマンであるブルーボトルコーヒージャパンの石渡康嗣さんに会いにいってきました。
【本当においしいコーヒーを届けることについて】
石渡さんはちょっと変わった道を歩んできた人です。一橋大学を卒業後、大手メーカーに勤め、4年ほどで退社。その後、スターバックスコーヒー・ジャパンへ入り、全社を俯瞰できるバックスタッフとして活躍。コーヒー・チェーンの仕組みを学びました。それ以降、いくつものカフェ作りに携わり、その経験から、ブルーボトルコーヒー日本進出のキーマンとなったというわけです。控えめに言って、とても面白い経歴です。
「食べることが好きだったのと、身の丈にあったビジネスをしたかった。それがカフェをスタートした理由でした。フットサル場の横にカフェをつくる計画を思いついて、友人たちと借金をしてお店をつくりました。うまくいかないことだらけでしたね。そこでは、当たらないマーケティングをさんざん学びました。自分では『刃を磨いだ時期』と呼んでいます(笑) 」
―― ブルーボトルコーヒーの人気、ブランド力を日本へ輸入するとなれば、商社など大企業の介入もあったのでは?
「日本の大手企業からのお誘いは実際にたくさんあったようです。そうなれば、全国の流通にのり、多くのお金を儲けることはできたと思います。だけど結果的に、彼らはそうしなかった。なぜなら原点に立ち返れば、それはブルーボトルがやりたいことではなかったからです」
―― ブルーボトルコーヒーのやりたいことって、どんなことですか?
「ブルーボトルコーヒーが目指すのは、『本当においしいコーヒーを届ける』という、とてもシンプルなことです。それは日本の展開でも変わりはありません。
おいしいコーヒーを届ける。シンプルだけど、とても奥が深いものです。それは大量消費・大量生産とは、なかなか相容れません。それを日本で実現したければ、自分たちのお金で、自分たちの目と手で、お店を創っていく以外に方法はない。それが結論でした」
【銀座でも表参道でもなく、清澄白河へ】
―― どうして日本では、清澄白河という場所が選ばれたのでしょうか?
「創業者のジェームス・フリーマンは、日本の"喫茶店"に魅了され、そのカルチャーをアメリカへ輸入しました。それをアメリカらしく洗練させ、アメリカの文化として浸透させた。今度はそれを日本へ届けていくわけです。ブルーボトルコーヒーは、日本とアメリカの文化の往復のなかで生まれたコーヒーなんです。
だから投資してくれている人たちも、日本進出にとても好意的です。ひとつの理由は、最先端の日本のホスピタリティを学べるからです。それを本国にも還元すれば、ブランド全体の底上げになる。本国との人材交流は増やしていきたいですね。サンフランシスコに研修にいってもらったり、向こうからも日本に来て学んでもらいたい。アメリカと日本の良いカルチャーを融合させ、よりよいお店になればいいと考えています。
日本1号店の場所は、銀座でも、青山でも、渋谷でもない...。それはとても感覚的なものです。出店初日から大騒ぎになって、数年後には忘れ去られる。そういうブランドにはなってほしくないし、してはいけないという思いはありました。
だから、東京中を歩き、様々な場所を見ました。最もブルーボトルらしい空気があったのが清澄白河です。静かで、道が広くて、建物が高くなくて、空気がゆったり流れている。ちょっと歩けば、清澄庭園や現代美術館があって、門前仲町に囲まれている文化的な場所でもある。もちろん建物そのものにもこだわりました。焙煎工場とカフェを並列できる面積を有することも必要です。
本国に提案して了解を得ました。もちろん、清澄白河のことは誰も知りませんでした(笑)。でも結果的には、ブルーボトルコーヒーの決断は日本のファンに好意的に受け止められていると考えています。」
【 新しい「消費」の選択肢】
―― 今のコーヒー文化について、どう思われますか?
「例えば、世界中で浸透しているスターバックスが提供しているものは素晴らしいものです。彼らはサードプレイスという、最高の空間を提供した。コンビニコーヒーだって、缶コーヒーだって、生活の中である役割を担っている素晴らしいものです。
スターバックスは、いい空間を売っている。私たちは、おいしいコーヒーを売ります。それはまったく別のことです。我々は大量生産・供給で、本当においしいコーヒーを届けることは難しいと考えます。だから、ブルーボトルコーヒーでは均一的な大量供給の考えはありません。
コーヒーひとつをとっても、もっとたくさんの選択肢があっていいと思うんです。日本人が『選ぶ力を失っている』ことに、私は危機感を持っています。『誰もがどこでも同じものが買える』というのは、それはそれでいいことですが、それが進みすぎて『誰もがどこでも同じものしか買えない』という現状になっている気がしています。
コーヒーも農作物で、いつも同じ物が手に入るわけではありません。それは、知ってほしいことのひとつです。天候や時季によって収穫量は変化するし、当然売り切れもあります。
日本では、アメリカとは違う豆を提供することもあるかもしれませんし、それ応じて焙煎方法も変わります。なぜなら、気温も空気も天候も、人の味覚も違うからです。ブルーボトルコーヒーの哲学のもと、本国の焙煎士やシェフと一緒に、日本という地域にあった商品を開発していきます」
【「広めたい」と思ってもらえるコーヒー】
「今、世界でオーガニックが受け入れられるのは、単純な味覚面だけでなく、その思想が選ばれているからだと思います。それを選ぶことが、少しでも社会がよくなることに繋がるという意識です。ブルーボトルコーヒーの投資家たちも同じ考えだと思います。金銭的なリターンを求めているわけではなく、それによって『おいしいコーヒーが社会に広まる』ことに貢献したいと考えてくれています。
例えば、結局のところ、いちばんおいしいコーヒーって『自分で淹れたコーヒー』なんだと、私は思います。僕たちはいい豆を仕入れて、それを丁寧に焙煎することが仕事です。その焙煎豆を、自分の居場所、例えば家やオフィスで、自分でグラインドし、自分でお湯を落とす。その一連の作業によってできたコーヒーが何よりおいしいと思います。
私たちがカフェで提供すると、400円前後になると思います。でも焙煎豆を買ってもらって、自分で淹れれば、一杯100円くらいになるのではないでしょうか? しかも自分で淹れたほうがゼッタイにおいしい。そのことでどれだけ人生が豊かになると思いますか? だから、ブルーボトルコーヒーではおいしいコーヒーの淹れ方も伝えていきたいと思います」
―― 日本1号店は、どんなお店になりますか?
「とにかく、近隣の人に毎日来てもらえる存在になりたいと思います。いいものを創る人がいて、いいものを選んでくれる人がいる。そういう新しい消費社会に貢献したいと思います。まずは一店舗ずつ、一杯ずつ、丁寧にやっていきたいと思います」
(取材・文/しらべぇ編集部・コピーライターの目のつけどころ)
http://www.huffingtonpost.jp/sirabee/blue-bottle-coffee_b_5871000.html
4travel.jp
「サードウェーブコーヒー」の聖地
東京・清澄白河のロースター(焙煎所)&カフェを巡る
http://4travel.jp/travelogue/10977974
KAGUA
動画あり、ブルーボトルコーヒー初日の行列に行ってきた(追記あり)
http://www.kagua.biz/family/cafe/bluebottlecoffee-kiyosumishirakawa.html
ぐるなび目利きシリーズ
いま話題のブルーボトルコーヒーの「ソウル」を手土産に
http://r.gnavi.co.jp/ippin/report/detail/1615/